固体の中の音速
2017年10月9日月曜日
12:50
今までは空気中の音の伝わる早さについてかんがえてきたが、
今度は固形物の中を音が伝わる早さを考えて見よう。
例えば線路のレールのようなもの。
鋼鉄中の音速は5800m/sほどで空気の300m/sの20倍近い速さである。
だから列車の音はレールに耳を当てた方が空中できくより早く聴ける。
レールを伝わる音の早さはレールが地上にある場合と時速100kmではしる
貨物車の上にある場合で異なるだろうか。
それを模式的に考えるのに満員電車に人がすし詰めになっている場合を考えてみよう。
電車が静止している場合に端にいる人が隣の人を強く押したとする。
すると押された人はバランスを崩してその隣の人を押しつつバランスをとりもどす
、するとまた押された人は次の人を押すと言った具合に玉突き事故のように
右の端から左の端まで状態の変化が伝わっていく。
以上の現象は電車が時速100km/sで等速運動をしている場合にも
同様に起こる。
加速度αで運動中の場合には各構成分子にf=mαの力が掛るので
列車の中で加速や減速を行なった時のように伝達速度に影響があると
考えられる。
つまり満員電車で加速する場合には全体的に後方に引っ張られるだろうし
減速する場合には前のめりに圧縮されるだろう。
その例から考えると
加速するときには前方への伝達は遅れ、後方への伝達は早まり
減速の場合は逆に、前方への伝達が早まり後方への伝達が遅れると考えられる。
等速運動においては静止しているのと同じ速度で伝達されるであろう。
加速度運動の場合には
衝撃波と加速度が等しい場合には衝撃波が相殺されてしまい、伝わらないといった場合もありうる。
つづく